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【憲法】「立法の委任」-最高裁の判断枠組み-

 
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こんにちは。ゴンテです。今回は、「立法の委任」について2つの最高裁判例をまとめてみようと思います。詳細を勉強したい方は、是非とも判決文を読んでみてください。

最判平成25年11月1日(民集67巻1号1頁)←市販薬ネット通販規制無効判決

【事案】薬事法改正に伴って薬事法施行規則の改正がなされたことで、市販薬のネット通販が一部禁止となった。通販事業者は、新薬事法施行規則におけるネット通販を禁止する部分が新薬事法の委任の範囲外の規制であるから、違法・無効であると主張した。(憲法の条文としては、22条1項の職業活動の自由を参照のこと。)

【判断枠組み】立法過程における議論をも斟酌した上で、改正法の諸規定を見て、そこから、当該規制をする内容の省令の制定を委任する授権の趣旨が、上記規制の範囲や程度等に応じて明確に読み取れる場合には、改正規則の規定が、根拠となる改正法の趣旨に適合するものであり、その委任の範囲を逸脱したものでない。

【結論】新薬事法施行規則は、違法・無効である。(留意すべきいくつかの点→新薬事法施行規則という閣議決定が不要な厚生労働省令が問題になったということ。新薬事法それ自体が法律としてネット通販を規制する趣旨を明確にした場合に、憲法22条1項との関係で違憲か否かは今後に持ち越されていること。)

最判平成14年1月31日(民集56巻1号246頁)←認知婚姻外懐胎児童手当判決

【事案】児童扶養手当法4条1項1号「父母が婚姻を解消した児童」、2号「父が死亡した児童」、3号「父が政令で定める程度の障害の状態にある児童」、4号「父の生死が明らかでない児童」、5号「その他前各号に準ずる状態にある児童で政令で定めるもの」のいずれかに該当すれば都道府県知事から児童の母等に対して児童扶養手当が支給される。ところが、当該児童の父が認知をしたため、児童扶養手当法施行令1条の2第3号「母が婚姻(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)によらなあいで懐胎した児童(父から認知された児童を除く。)」の括弧書きを根拠に児童扶養手当の支給が打ち切られた。そこで、当該児童の母が、上記括弧書部分が違憲・違法であると主張した。(憲法の条文としては、14条1項の平等を参照のこと。)

【判断枠組み】法律の委任の範囲については、その文言・趣旨・目的、更には、同項が一定の類型の児童を支給対象とした趣旨や支給対象児童とされた者との均衡等をも考慮して解釈する。

【結論】本件括弧書により父から認知された婚姻外懐胎児童を除外することは、法の趣旨、目的に照らし支給対象児童との間との均衡を欠き、法の委任の趣旨に反する。←同法は、世帯の生計維持者としての父による現実の扶養が期待できないと考えられる児童を類型化していると解釈した上で、認知があったというだけで当然に世帯の生計維持者としての父が存在することにはならないし、通常父による現実の扶養が期待できるともいえないと判示している。

その他の判例は、更新中…

以上です。他の記事もご覧ください。ゴンテ

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