司法試験とボートレースと旅行のちゃんぽんページ

【国際私法】内縁と相続について

 
この記事を書いている人 - WRITER -

こんにちは。ゴンテです。論文式試験で「法の適用に関する通則法」を使いこなす一環として、内縁者が相続できるかという典型的な問題について考えてみたいと思います。

(事例と問い)

甲国人A男と甲国人B女が、日本に居住(2008年~)し、内縁関係にある。ところが、A男が、日本国内の地方へ単身赴任中に乙国人C女と同棲(2016年~)をはじめて2年ほど経った頃に、B女が急死(2018年12月)してしまった。A男は、B女が日本に遺した財産を相続できるか?

(答案の構成)

「相続」(36条)に法性決定する→被相続人の本国法(甲国法)が準拠法となる→甲国法では内縁者も相続人となれる場合→国際私法のモザイクアプローチにより内縁の成立が別途問題となる→ところが通則法に明文規定がない→内縁は届出を欠いているために法律上の夫婦とは認められないものの、社会的生活実態は婚姻に準ずるもの→24条1項を類推適用→各当事者の本国法(甲国法)が準拠法となる→甲国法で内縁関係が認められる場合→公序(42条)が問題となる→公序に反するか否かは①外国法を適用した結果の異常性と②事案の内国関連性の相関関係によって判断する→【本問では公序違反はなさそうだが、仮にあるとすると以下のように続く】適用結果の異常性が高く、内国関連性が低い→公序違反の場合の処理として日本法を適用する立場or条理による立場のいずれか→結論

内縁者が相続人になれるかは長文になる

国際私法の論述は、国際裁判管轄権が日本の裁判所に認められ→法性決定を行い→連結点を導き→準拠法を適用し→事案を処理するという順序を絶対に守らなければなりません(設問では管轄は問われていないが)。相続の処理を行おうとすると、その先決問題として内縁の処理も行わなければならず(法廷地国際私法説)、準拠法を適用した結果の公序の問題をクリアして、やっと結論を出せることになります。もっとも、相続の処理の準拠法だけで処理すれば足りるとする少数説に立てば短文で済みますが、通説や最高裁判例の立場で論述することが求められているはずですし、通説でしっかり書けばその論述分だけ点が貰えると考えられます。

以上です。随時更新予定です。他の記事もご覧ください。ゴンテ

この記事を書いている人 - WRITER -

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright© ゴンテのぼーっと日記 , 2019 All Rights Reserved.